2020年4月21日

Rでかんたんな計算をする (四則演算、指数対数など)

前回、RとRStudioのセットアップをしました。今回からプログラミングに入ります。はじめですので、ごく簡単な計算をします。

目次
  1. 四則演算の記号
  2. 四則演算
  3. 指数対数、ルート、e、π

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1 四則演算の記号

四則演算とは+、ー、×、÷の基礎的な計算です。Rでは、次のような記号で計算します。右側に読み方とキーボードの位置をひらがなの配置で示しています。

足し算 +  プラス記号:ひらがなの「れ」のところ
引き算 -  マイナス記号:ひらがなの「ほ」のところ
掛け算 *  アスタリスク:ひらがなの「け」のところ
割り算 /  スラッシュ:ひらがなの「め」のところ

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2 四則演算

四則演算のコードは次のとおりです。RStudioを開いて、左上のところに、同じように入力してみましょう。スペースや改行も含め、すべて半角英数で入力しましょう。(このコードでは、ならべて表示 だけ全角です。)また、Rは大文字小文字を別物と判断しますので、気をつけましょう。


2行目の rm(list=ls()) と3行目の ls() はおまじないだと思って書いておきましょう。2行目は変数をリセットする命令文です。これを書かないと、他のコードに書いてある変数がこのコードに入り込んで邪魔してしまうようです。それを避けるために、変数をいったんリセットします。3行目はリセットしたことを確かめるためのものです。Rのコードはこの2行からはじめましょう。

5行目から8行目は四則演算です。上から順に足し算、引き算、掛け算、割り算です。計算結果はそれぞれ a,b,d,e に格納されます。a,b,c,d としなかったのは、10行目にある関数 c() との混同を避けるためです。c() は、数字などをひとまとめ(ベクトル)にする関数です。print() は、c() に納めた4つの計算結果を表示させる関数です。

コードを書いたら、右上の「➡️RUN」を押してみましょう。左下の領域に次のような計算結果が表示されます。

5.0000000 -1.0000000  6.0000000  0.6666667

これらは順に、 a,b,d,e の計算結果です。e の値は $\frac{2}{3}$ ですので、割り切れません。最後の桁で四捨五入した結果が表示されます。

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3 指数対数、ルート、e、π

そのほかの基礎的な計算もやってみましょう。指数、対数、ルートなどの記号は、次のとおりです。右側に読み方とキーボードの位置、表記の仕方を添えました。

指数  ^           ハット:ひらがなの「へ」のところ
対数  log(a,b)    ログ:aは真数、bは対数の底
ルート sqrt()   ルート
e      exp(1)      エクスポネンシャル:カッコ内は数字の1です
pi     pi.        パイ

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これらを計算するコードは次のとおりです。RStudioを開いて、左上のところに、同じように入力してみましょう。スペースや改行も含め、すべて半角英数で入力しましょう。


pi は値が定まっていますので、直接 c() の中に書いています。コードを書いたら、右上の「➡️Run」を押してみましょう。左下の領域に次のような計算結果が表示されます。

8.000000 3.000000 1.414214 2.718282 3.141593

です。a は $2^3$ ですので8です。b は $log_28$、つまり「2を何乗すれば8になりますか」という問いですから、3です。は$\sqrt{2}$、e はネイピア数、pi は円周率ですから割り切れません。それで、表示される最後の桁は四捨五入した値になります。

これくらいの計算ができれば、とりあえず大丈夫です。ここで紹介していない計算は、必要なとき学ぶ感じでいいと思います。

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* この記事は2022/9/20にアップデートしました。